社畜ライターのチラ裏

社畜ライターが仕事から離れて好き勝手に書くブログ。

ブログ太郎

昔々あるところに、ブログ太郎というブロガーが住んでいました。ブログ太郎は社畜で、いつも会社帰りの電車内でブログを書いていました。駆け出しのブログ太郎のブログには、読者がおりません。ブログ更新を告知するために使っているツイッターアカウントも、業者のようなフォロワーがひとりいるだけでした。

 

ある日のことです。ブログ太郎はいつものように、電車内でブログを書いておりました。ブログを書き終えると、少しでも人の目に触れてアクセス数を稼ぐために、ツイッターで更新報告をしました。そしてブログとツイッターを閉じ、ソーシャルゲームで遊びながら帰宅しました。

 

数時間後のことです。夕飯を食べ、お風呂に入り、食器洗いや翌日の準備も終えたブログ太郎は、スマートフォンを持ってトイレへ行きました。そこでツイッターを閲覧するのです。1日分の更新全てに目を通していきます。スクロールしていくと、数時間前の自分のツイートが目に入りました。ブログ更新報告です。

 

しかしよく見ると、そのアカウントはブログ更新の告知用アカウントではなく、普段のオタ活用アカウントでした。誤爆していたのです。オタ活用アカウントには、リアルの知人を含む120人ほどのフォロワーがいます。しまった、とブログ太郎は思いました。オタ活用アカウントのフォロワーには、ブログを書いていることを秘密にしています。フォロワーだけではありません。家族にも友人にも、誰にも内緒でこのブログを運営していました。理由は、なんとなく恥ずかしいからです。急にブログを始めて、意識が高そうで高くない文章を書いているところを、知っている人には見られたくなかったのです。しかし、知られてしまった。もう遅いかと思いながらツイ消ししました。

 

翌日、いつものようにブログを開き、アクセス数を見てみました。そこには、いつも通り0の数字が書かれていました。120人の知り合いからもスルーされるブログ。それがこの「社畜ライターのチラ裏」なのでした。

 

おしまい。

 

 

 

 

これは日本昔話なのか。それとも本当にあった怖い話なのか。